海外の情報を調べると、日本語で書かれていることは、まず少ないですよね。。とはいえ、今の時代、インターネットにつなげば、すぐに検索し、翻訳することができます!
「翻訳サービス、つよい…」と感じていたのですが、実は先日、それらを使ってみたら、不思議な訳が出てきました。
※以下に出てくる翻訳・検索結果は、2022年7月時点のものです。
翻訳サービスで確認してみよう!
Twitterの「ツイートを翻訳」(現Xの「ポストを翻訳」)
自分は、海外の音楽やスポーツが好きなので、それらのTwitter(現X。以下同じ。)の公式アカウントをフォローしています。
もちろん、本文は英語なので、自分なりに訳すことも。ただ、まぁやはりというか、わからないことも多々あってですね。。
そういった時は「ツイートを翻訳」(現在は「ポストを翻訳」。以下同じ。)というところをクリックして、どうにか内容をつかんだりしています。大概はそれでうまくいくのですが、今回は奇妙な訳が…。
まずは、こちらの本文をご覧ください。
"I couldn’t be happier with the driver line-up"
— Formula 1 (@F1) April 29, 2022
Toto Wolff expresses his admiration for both Lewis Hamilton and George Russell's partnership 🤝#F1https://t.co/xts84aqNIv
最後の絵文字からも、どうやらポジティブな内容のようです。しかし、「ツイートを翻訳」をクリックすると…
おやおや。。
前半で「満足できませんでした」と、ネガティブなことを言っておきながら、後半では「パートナーシップ」に「賞賛を表明します」など、ポジティブなことを言っています。
どうにも意味が通じませんね。
画面上に「Googleによる英語からの翻訳」と表示されていることから、どうやらTwitter上での翻訳というのは「Google翻訳」を介して行われているようです!
念の為、本家のGoogle翻訳でも確認してみましょう。
Google翻訳
Google翻訳は、無料で使える翻訳サービスです。さあ、どうなるか。
やはり、ほとんど同じ訳になりました。このままでは埒が明かないので、別の翻訳サービスを試してみましょう!
DeepL翻訳
DeepL翻訳は、基本的に無料で使えます。一応、文字数などの制限はありますが、個人でちょろっと使う程度だったら問題ないです。
さあ、どうでしょう…!
前半で「満足している」とポジティブなことを言い、後半でも「パートナーシップに賞賛の意を表しています」と、やはりポジティブなことを言っています。
ちゃんと意味が通じますね!
一応、他の翻訳サービスも調べたのですが、意味が通じなかったり、ぎこちない日本語だったり。。DeepL翻訳が一番自然な日本語のように感じたので、もうここらで切り上げましょう。
最後に、翻訳が本当に合っているかどうか、辞書サービスで確認します。
辞書サービスで確認してみよう!
辞書を引っ張る時には、まず、あたりを付けておく必要があります。
普段は、わからない語句や違和感を覚えるようなものを調べればいいのですが、今回は幸いにも、Google翻訳とDeepL翻訳の、2つの訳があります。この2つに違いがないか、確認していくわけですね。
それぞれ前半部分を見てみると、Google翻訳では「満足できませんでした」と訳していますが、DeepL翻訳では「満足している」と訳していますね。
正反対の訳になっているこの部分は、やはり注目すべきポイントでしょう! 否定の副詞notを含んでいる「couldn’t」がどうも怪しいですね。。
また、DeepL翻訳の方では、「これ以上ないほど」という、最上級のような訳が加えられています。とすると、happyの比較級である「happier」も、確認した方が良さそうですね。
コトバンク
まずは、一番お固い辞書サービスから攻めていきます。
コトバンクを使ってみるとわかるのですが、ほとんどが辞書からの出典です。Wikipediaのように、誰が編集したかわからない情報が載っている…なんてことは、まずありません。
情報の信頼性が高いわけですね。これが無料なのだから、使わないわけにはいきません。笑
英和辞典としては、『プログレッシブ英和中辞典(第5版)』(小学館)が収録されています。なんとか、couldn’t, could, happier, happy等の英単語を調べてみましたが、なかなか良い訳に当たりません。
単語で出てこないということは、イディオムや慣用表現と考えた方がよさそうです。実はコトバンク、二語以上の検索が一応できはするのですが、少し引っかかりにくいんですね。
ということで、別のサービスを使っていきます。
英辞郎 on the WEB
英辞郎 on the WEBも、基本的に無料で使えます。英辞郎 on the WEBは、単語だけでなく、二語以上で検索しても、結構引っかかってくれるんですね。
そして、今回のケースであれば、検索窓に「couldn’t happier」と打ち込んでも、出てきます。笑
調べてみると、「couldn’t be happier」という表現は、「これ以上幸せになることはない、最高に幸せである」という訳になるそうです。
また、「be happier with ~」と本文にあるので、この場合、「幸せだ」と訳すよりも、「〜に満足している」と訳した方が、日本語として自然ですよね。(これも「happy with」と検索すれば、出てきます!)
英辞郎 on the WEBは、さっと確認したいときに重宝です。
あと、個人的には、ネイティブのニュアンスといいますか、日本語としてわかりやすい訳が出てくるイメージがあります。スラング(俗語)なんかも結構出てきて、面白いですよ。笑
まとめ
ということで、辞書の検索結果、そして、実際に訳して意味が通じるどうか確認すると、今回のケース、DeepL翻訳の「これ以上ないほど満足している」という訳の方が、やはり適切な翻訳だと考えられます。
では、まとめましょう。
- 翻訳サービスは完璧ではないので、前後の文脈から、意味が通じるかどうか必ず確認する。
- 違和感を覚えたり、正しいかどうかわからない時は、他の翻訳サービスや辞書サービスを使う。
- 最後に、検索結果と訳を照らし合わせて、意味が通じるかどうか確認する。
少し抽象的かもしれませんが、こんな感じです。
各サービスを使って、この手順を守れば、ざっくりとですが、自分で翻訳できるようになる可能性は上がるのではないかと思います。
それでは、文明の利器を駆使することで、みなさんの「ほどほどの生活、ほどほどの幸せ」が得られることを願って!